成果を出すための展示会運営のポイント(後編)

年に数回、展示会へ出展している企業は多いのではないでしょうか?

けれど、気付いたら「毎年恒例だから」という理由で出展し、なんとなくいつもと同じようなブースを設計し、なんとなく名刺交換をして終わり、というもったいない活動になってしまっている企業もあります。せっかく安価ではないお金を掛けるのだから、しっかりと成果の出る展示会を設計しませんか。
今回は、2回に分けて、展示会出展時に気を付けるべきことについてお話しします。後編は、「展示会会期中と会期後にすべきこと」です。

展示会会期中にすべきこと

・積極的な名刺交換

前編で、展示会に出展する目的は「見込み客を獲得して、その後受注を目指すため」と決めた以上、展示会ではブースの前を通りかかる人に1人でも多く声を掛けて、とにかく名刺交換を行いましょう。その際、20文字程度で製品やサービスの特徴を表すことのできるキャッチコピーを用意しておけば、自然と来場者の記憶に残りやすいものです。

名刺交換をして話す際には、必要以上の製品の説明や売り込みは不要です。用意した販促ツールを渡して、「よかったら色々見ていってくださいね」と案内する程度がちょうどいいでしょう。

・名刺のランク分けは不要

よく、展示会で名刺交換をした際に、名刺情報の企業規模や役職に応じてその場で名刺をランク分けする、という企業もときどき見聞きしますが、こういった区分けは不要です。他の名刺と区別するのは、「ぜひ詳しく話を聞きたい」と言っていただくなど、その場で話が盛り上がったお客様だけで十分です。

なぜランク分けが不要かというと、役職等の目に見える情報だけでは、その見込み客の優先度は判断できないからです。役職が無い方でも、情報収集結果を元に上長に報告任務のあるミッションを背負った方が多くいます。彼らを優先順位が低いとみなして対応を粗雑にしてしまうと、結局その企業から選ばれなくなってしまいます。「役職が高い方の対応を優先」などのルールは決めずに、来場者には平等に対応しましょう。

展示会会期後にすべきこと

・魅力的なコンテンツとともに御礼メールの送信

展示会で名刺交換した方には、必ず御礼メールを送ってください。送るタイミングは、名刺交換した当日か翌日早めの時間帯がベストです。

「展示会後は、来場者にメールがたくさん届いて埋もれてしまう。だから1ヶ月後くらいがベストでは?」という意見もあるようですが、1ヶ月後にメールや電話が来ても、来場者はあなたの企業のことを忘れてしまっています。むしろ、ライバルより早く送るように心掛けましょう。

また、御礼メールを送る際に、自社製品の資料や、HPのURLだけを送るのでは意味がありません。「開封して、読もう」と思ってもらえるメールを送りましょう。おすすめなのは、展示会で自社と同じカテゴリの製品・サービスを出展している企業群をまとめた資料です。たとえば、「マーケティングオートメーション(MA)領域の各社出展状況まとめ」といった名前で、出展企業名、企業HPのURL、当日のブースの外観写真などをセットにして送ってあげるようにするといいでしょう。

こうした資料があれば、来場者の役に立ち、彼らが上長へ報告する際などに活用してもらうことができます。そして、きっと「この資料を作成したのはタクセルだ」という風に、自然と好印象を持ってもらうことができるはずです。自社の情報だけをアピールするのではなく、来場者の必要としている情報を想像して、コンテンツを作成しましょう。

・相手にメリットの生まれるフォローコール

御礼メールを送った後は、御礼メール内のコンテンツをダウンロードしてくれた方だけに、インサイドセールスからコールをします。展示会後にコールをして嫌われてしまう企業が多いのは、「名刺交換した全員に対して、アポを取り付けるための電話」をしているからです。ダウンロードした方に絞ってコールをし、押し付ける内容の会話をしなければ、迷惑には思われません。

とはいえ、展示会後に、来場者に対して多くの企業から電話が掛かってくる事実は変わりません。そのため、たとえば、「いろんな企業から電話が掛かってきていると思いますが、比較検討やリサーチに時間も労力も掛かりますよね。当社では比較検討のお手伝いもしているので、ご不明点があったら聞いてくださいね」など、相手の気持ちを汲み取った上でのトークを行うようにしましょう。こうした中立の立場でのコールができるのも、インサイドセールスならではだと言えます。

限定セミナーの開催

展示会後、御礼メールとフォローコールをきっちり行うだけでも将来の受注率向上に繋がるはずですが、あわせてセミナーも実施しておくことをおすすめします。普段から定期的にセミナーを開催している企業も多いと思いますが、この場合は「展示会来場者限定セミナー」などと銘打って、見込み客の興味に合いそうな内容でセミナーを開催するのです。

あえてこうした名目にすることで、展示会で名刺交換をした見込み客は、通常のセミナーを案内されるより自分事に感じてくれやすくなります。 「セミナーを開いても人が集まらないだろう」と開催を躊躇する企業もいますが、1件1件コールをしてアポを取る労力を考えると、たった1人でも、3人でも、来場してもらえたら御の字ではありませんか。リスクは何も無いので、ぜひ開催してみましょう。

そして、セミナー開催後は、セミナーに来られなかった方向けに、撮影したセミナーの映像や当日の資料を送ることで、そのコンテンツをダウンロードした方にフォローコールをするという、ナーチャリングの流れも作ることができます。

展示会は、BtoB企業にとって貴重な、見込み客獲得のためのチャネルです。毎年出展している企業も、これから出展してみようかなという企業も、「いつも通り」に「なんとなく」出展するのではなく、こうした流れに添ってしっかり設計した上で出展してみてください。そうすれば、将来「この展示会で成果が出た」振り返ることのできる有意義な機会になるはずです。